JA11のウォーターポンプを交換修理
土曜日です。
本日の予定は壊れたウォーターポンプの交換です。
前にタービン交換をしたとはいえ、エンジン本体を触るのはこれが初めて、自分で出来るのかどきどきですが、いつもの「壊れて上等!」という気合いで作業です。
まずは邪魔になるものから外してゆきます。
最初はラジエーター、JA22用なのででかいです。
電動ファンに変更しているので、ファンやシュラウドを取り外す作業がありません。この作業は普通のja11よりかなり楽ちんです。
アッパーホースを外すと、サーモキャップ部分が思いっきり錆びています。
あ~あ、やっぱ水はだめだなぁ~と思いつつも作業続行です。
ja11はタイミングベルトカバーの前に金属の水ラインが通っているのでこれも外します。
邪魔になりそうなエアクリーナーやインタークーラーも外します。
かなり広い空間が出来ました。
今度はベルトを外してゆきます。
最初はオルタネータです。
ここは上下ボルトで留まっていて、上のボルト(アジャストボルト)でベルトのテンションを調節しています。
ここのボルトは外す順番があります。整備マニュアルに従って、先に上のボルトを緩めます。
次に下の軸ボルトを緩めます。
しかし、両方緩めてもガンとして動きません?
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ゴムハンマーでどついてみますが、一向にベルトが緩む気配がありません?
なぜ?と思ってよく見ると、オルタネーター後ろ側にもボルトが!
軸ボルトは前後2個有ったようです。
メガネレンチを突っ込んで後ろ側の軸ボルトを緩めます。
おお!オルタメーターが緩み、ベルトが外れました。
つづいてエアコンのコンプレッサーです。
ここもオルタネーターと同じ構造でアジャストボルトと軸ボルトで固定されています。
先にアジャストボルトを緩め、軸ボルトを緩めます。
こちらは後ろにボルトはなく、この2ヶ所で止まっていますが、タービンを交換したときにつけたja22用のインレットパイプがエアコンのコンプレッサーとエンジンの間にピッタリとおさまり、コンプレッサーのアジャストボルトを緩めても、動かせるだけの遊びがなくなってしまっています!
これは困った、、、こうなったら、エアコン側のベルトはプーリーごと外すしかなかろう・・とプーリー外しに挑みます。
しかし、プーリーは一筋縄には行きません。
M17のスピナーハンドルで一気に緩めようとすると、プーリーがくるくると回って固定できません、もちろん整備マニュアルに書いてるような専用工具もありません。
まずは検索です。
先人の知恵がとても頼りになります。
最初に試したのは、4駆にして、ギアを4速に入れた状態でタイヤ止めを噛まして一気に回すと言うもの、やってはみたもの、車が微妙に前後に動き、完全にボルトが固定できません。
次に試したのが、ミッションの下から見えているギアにマイナスドライバーを噛まして固定する方法です。
ビニールテープでドライバーを固定して試してみると、「お、固定されている」後は一気に回します。
割とあっさりとまわり、ボルトを緩めることが出来ました。
後はプーリーを外してタイミングベルトカバーを外せばウオーターポンプにアクセスできます。とおもいきや、プーリーが外せませんorz
ネットをいろいろと調べてみますが、このプーリーが外せないと言う記事は出ておらず、手がかりがありません。
エアコンのベルトがかかっているのが原因だろうとおもい、エアコンベルトを取るべく作用開始です。
とにかくインレットパイプを緩めなければいけませんが、レンチが入る隙間がありません、取り付けたときは先にタービンに組み込んだ状態で取り付け、さらにコンプレッサーに干渉したため、グラインダーでコンプレッサーを少し削った記憶があります。
インレットパイプはボルト2本で止まっていますが、向かって外側のボルトはコンプレッサーとアクチュレーターに挟まれ、まったくスペースがありません。何とかかろうじて横からスパナが入ったので軽く緩め、反対側の、これ又狭い所にスパナをねじ込んでむりくりゆるめます、今回ここが一番苦労しました。
内側の一本がようやく外れたのでインレットパイプがもう一本のボルトを軸に動かせるようになりました。
それでも動くのは1cmに満たない程度ですがようやくエアコンのベルトが外せました!。
され、プーリーは外れるかな?と渾身の力で引っ張ると、今度はあっさりと外れました。
やはりエアコンのベルトが犯人だったようです。
いよいよウオーターポンプとご対面です。
タイミングベルトカバーをはずします。
何じゃこれは!
ウオーターポンプの蒸気抜き穴から、赤いゲル状のものがこびりついています。
煮詰まったLLCでしょうか?
とにかく見ただけでも正常な状態では無いようです。
ウオーターポンプはカムギアの裏にあるカバーを外さないと固定してあるボルトにアクセ出来ません。
カムギアを外す前に、カムギア、下のギアの適当な場所3ヶ所に白いペンキでマークをつけます。
圧縮上死点に合わせろとよく書いてありますが、要は最初の状態とまったく同じようにベルトを掛ければ良いので、ベルトとギアの位置が狂わないようにマークを付けます。
マジックだと薄いし消えると困るので、白のペンキでべったりとマークしました。
そしてカムギアを外します。
カムギアもプーリー同様くるくると回りますが、こちらは下部ギアの裏にあるボルトの頭に鉄の棒を引っかけて固定可能です。あとはスピナーハンドルで一気に回します。
くるっと、あっけなくボルトは緩みました。
やはり作業は道具です。
カムギアを外し、後ろのカバーをはずすとようやくウォータポンプにアクセスできました。
テンショナーベアリングがウォーターポンプに取り付けられているのでこれも外します。
ウォーターポンプは4本のボルトと2個のナットで厳重にとめられています。
ここで注意ですがウォーターポンプを外すと水があふれ出てくるまで、真下にあるオイルレベルゲージの穴を塞いどかないと水がオイルパンに浸入します。
レベルケージの筒をさして、廻りをテープで囲い防水処理完了、いろいよウォーターポンプを外します。
ここまでの作業で既に3時間くらいたっています。
初めての割にはまぁまぁのペースでしょうか。
一反休憩、お昼ご飯はスパゲッティーでした。
されいよいよ後半戦開始です。
アマゾンで調達したウォーターポンプを仮止めして問題無く付くことを確認、元付いていた部分のこびりついた古いガスケットや汚れをこじってきれいにしてゆきます。
かなり汚れていたのでパーツクリーナーで洗いましたが、下のギアのマーキングが消えないように注意です。
汚れは最後にペーパーでこすってそぎ落としました。
次に新しいウォーターポンプに液体ガスケットを塗って、紙のガスケットをおき、さらにその上に液体ガスケットを塗って慎重にエンジンに組み付けます。
ピッタリとはまりました。
トルクレンチがないので締め上げトルクは適当です。
エンジンとかいじるときはやはりトルクレンチはあった方がいいでしょうねぇ~
カムギア裏のカバーを取り付けカムギアを付けます。
次にタイミングベルトを掛けるのですが、これがなかなか掛かりません。
私の場合、最終的にはテンションローラーのスプリングを外して状態ですべて組み付け、最後にスプリングをかけるという手順で成功しました。
後はもう、事務的に先やった作業の反対をするだけです。
そうそう、エアコンやオルタネーターのベルトの張りも基準がありますが、計測機器が内のですべて「こんなもんだろう」で測定しています。
インタークーラーやエアクリーナー、ラジエータをもどし、LLCを入れます。
今回は水を入れた
ことの反省からそのまま入れられるタイプのLLCを4L用意しました。
どんどんとラジエーターの中に吸い込まれてゆきます。
故障発生時はエンジンOFFでも水がダダ漏れでしたが、今のところ水漏れは無いようです。
そしてエア抜きのためいよいよエンジンstart!
水漏れはありません、エンジンも何事も無かったかのように順調に回っています。
何とか成功のようです。
そしてテスト走行、エンジンは以前にまして元気な感じ!
今回の作業、計画中は出来るか不安でしたが、やり出してしまうとほぼ順調でした。
DO it yourself !