JA11 クラッチの交換方法と注意点

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あれっ?と思ったのは数日前、エンジンを吹かして走っていると、4000回転~5000回転位のところで、回転数は上がるものの、全くパワー感がありません。

加速を伴わずに、回転数だけが上がる感じ・・・・

 

なんだ?この症状は?????

 

ということで、調べてみます。

症状を元にググって行ったところ、クラッチが滑っているのではないかという結論に至りました。

 

4000~5000回転という一番エンジンのパワーがかかるところで、クラッチがパワーに耐えきれずに「ずるっと」いってる可能性が高いです。

こうなると、やるべきはクラッチ交換しかありません。

 

クラッチのパーツ選定

先日の「Vベルト」でもあった問題ですが、JA11のクラッチには2種類があります。

前期型と後期型。


↑ 前期型

↑ 前期型

前期型の方が、トランスミッションのインプットシャフト径が太く、19.7mmです。

一方の後期型は、少し穴が小さくなって、18.7mmと前期型より1mm小さくなっています。

判別方法として一般的にいわれているのが、トランスミッションのお尻の形を見る方法です。

 

膨らみが1個のトランスミッションは前期型、鏡餅のように2重の膨らみを持つものが後期型となるようです。

 

早速2号車のトランスミッションを確認、鏡餅型のトランスミッションでした。

「後期型か~」ということで、楽天「Kプロダクツ」にて後期型クラッチセットを注文します。

「エクセディ」と「アイシン」の2種類があります。

「アイシン製」

「エクセディ製」

 

アイシンのクラッチはダンパースプリングが4個、エクセディのクラッチはダンパースプリングが3個です。

 

クラッチ板についている「ダンパースプリング」は、クラッチ板がフライホイールに押しつけられるときの衝撃を緩和するためのスプリングで、たしかに3個より4個の方がよい気がします・・・・

 

ネットの評価を見ると、ダントツでアイシンの方が高評価を得ているようです、今回はアイシンのクラッチセットを注文してみることとしました。

[購入品]


[購入品]

——————————–
ジムニー 駆動 アイシン クラッチセット JA11 後期用
価格 \14,100 x 1 = \14,100
―――――――――――――――――――――――――――――――
小計 \14,100 (円)
消費税 \1,128 (円)
―――――――――――――――――――――――――――――――

Kプロダクトのセットで、税込み15228円、エクセディのセットよりも3000円くらい高価です。

 

当分使うものなので、3000円の価格差は微々たるもの・・・・ということで注文、こちらは岡山県、Kプロダクツのある山形からゆうパックの発送で、4日間もかかりました~

クラッチセットはクラッチ板とクラッチカバー、レリーズベアリングの3点セットです。

 

ヒカリオートのグループラインで「クラッチ変えるぜ!」と投稿したところ、「フライホイールのパイロットベアリングは注文した?」と発言が・・・・・

せっかくクラッチを変えるならば、フライホイール中央に設置されているパイロットベアリングも交換した方がよいようです。

 

Kプロダクトのラインナップを確認すると、750円くらいでパイロットベアリングも売っていました。

急いで同送が可能か問い合わせましたが、時すでに遅し、発送済みとのこと。

仕方なく、同じ品番のパイロットベアリングをMonotaROにて注文しました。

—————————————————————-
エヌティーエヌ(NTN) 深溝玉軸受 6000番台 LLB CM/5K 6000LLBCM/5K 1個
注文コード:35480636 ¥289
1 ¥289
(税込¥312)
配送費
¥500
1 ¥500
(税込¥540)
—————————————————————-

「なんてなめらか」なNTNのベアリングで289円!Kプロダクツの3分の1の値段でした。。。

NTNなので品質的にも問題ないでしょう。

 

部品の取り付け

部品もそろった週末、天気もまぁまぁです。

朝から、クラッチ交換作業に入ります。

まずは、取り外す部品がいっぱいあるのでリスト化

1,プロペラシャフト(ミッション TO トランスファー)
2,プロペラシャフト(フロントデフ TO トランスファー)(トランスファー側だけでもOK)
3,フロントパイプ(センサーを抜くのを忘れずに)
(その昔は、アウトレットパイプの2本のボルトを取るのが一苦労でしたが、いまは、インパクトレンチで一発です。道具があると、作業効率は格段に上がりますね~)
4,プロペラシャフト(トランスファー TO リアデフ)トランスファー側だけでもOK
5,トランスファーガード(つけていれば)
6,デストリビューターカバー(外すとミッションのボルトへのアクセスが楽)
7,トランスミッションの配線を抜く
8,トランスミッションのギアオイルを抜く
9,トランスファーの右側を後ろにずらして、プロペラシャフト(ミッション TO トランスファー)を抜く
10,クラッチワイヤーを外す
11,運転席内のシフトレバーを外す
12,トランスミッション下部のオイルパン横のカバーを取り外す

 

これで下準備は完了。

ゆっくりやったら、1時間くらいはかかります。

全部取り外したら、トランスミッションを外してゆきます。

 

先に後ろのマウントから外してゆきます。

ミッション後部とボディーの間には金具があり、合計6本のボルトで固定されているます。

ミッション側のボルトを取ります。

ミッションにはM14のボルト(ナット)計4個と、とも締めされたセルモーター(m12ー2個)の6本のボルトで固定されています。

これを外すと、ミッションがフリーとなります。

あとは、ミッション下部にある、黒い棒を外すとトランスミッションは分離できます。

 

レリーズベアリングを手でくるくるとを回して見たところ、しゃ~~~という音がします。

最近ミッションから発生していた音はこれかな?といった感じ、多少ガタもあり、寿命寸前というところでした。

 

つづいて、クラッチカバーと、クラッチ板を外します。

意外なことに、クラッチ板そのものは、まだ使えそうな雰囲気、とはいえ、新品のアイシン製と比べると、6部山といった、ところでした。

もう一つ意外だったのは、クラッチカバー、クラッチ板との接触面がかなり削れていて、2~3部山といったところ、これなら滑っててもおかしくないなぁ~という感じでした。

さて、続いてフライホイールを外します。

こちらも外すのはインパクトレンチで一発でした。

ボルト6個を外した後、ゴムハンマーでこんこんとたたいてやると外れます。

中央のパイロットベアリングは、さほど傷んではないようでしたが、交換します。

適当な金属の棒で、打ち抜いて、新しいベアリングを適当な木材で打ち込みました。

オイルパンからのオイル漏れを修理

ここで、別件の作業を行いました。

以前から、オイルパンからのオイルにじみを確認していましたが、JA11の構造上、トランスミッションを外さないと、オイルパンの奥のボルト2本にアクセスすることができません。

せっかくミッションを下ろしているので、当然オイルパンのオイル漏れも修理します。

これ、結構手こずりました。

オイルパンを固定しているボルトをぐるっと外してゆきます。

すべてのボルトを外し終えましたが、オイルパンは一向にとれる気配がありません。

べっとりと、液体パッキンが塗布されて、かたくなに引っ付いています。

しばらくハンマー等でたたいて取ろうとしましたが、全くとれる気配がないので、作戦変更。

オイルパンは再利用したいので、たがねや貫通ドライバーでの力ずくの作業はNGです。

カッターナイフを使い、少しずつ切れ込みを入れてゆき液体パッキンを切ってゆきます。

 

すでに1時間以上この作業を行っています。
半分くらい切ったでしょうか。。。

頃合いかなと、ハンマーでこんこんとたたいたところ、今までかたくなに心を閉ざしていたオイルパンが「パカッと」外れました!

やっと外れた!!!!!!!!!

かなり時間がかかりました。

その後、スクレーパーできれいにかすを削り取り、オイルパンをきれいに洗います。

エンジン側のかすも削り取り、準備完了!

再び、たっぷりと液体パッキンを塗布して素早くエンジンと合体、ボルト止めしました。

これで、オイルパンからの漏れはなくなるはずです

(できれば、新品のオイルパンに交換した方がいいと思いました)

 

実際トランスミッションに、かなりの量のエンジンオイルが吹いた形跡があり、これがクラッチが滑っていた原因の可能性もあります。

 

さて、本題に戻ります。

フライホイールを戻して、クラッチを取りつけてミッションを合体させるだけです。

フライホイールの取り付けですが、少し苦労しました。

取り付けトルクが驚きの400KG!

手持ちにそんなパワーのインパクトレンチはありません。

とにかく、インパクトレンチやトルクレンチをつかい、力の限界まで締め込んでおきました・・・・・

クラッチ板のセンターだしには自作の工具を作成しました。

m10のボルトに現品あわせでビニールテープを巻いたものです。

クラッチ板をフライホイールにセットして、クラッチカバーを取り付けます。

クラッチカバーの締め付けトルクも200kgとかなりの力が必要です。

なんとか取り付け完了。

 

トランスミッションをおなかにおいて、車の下に潜り込み、「よいしょ!」と持ち上げます。

 

あとは、エンジンと合体して完了~~~と思いましたが、ここで再び問題が!!

 

クラッチがどうやってもエンジンに入りません。

何度試してもだめ orz

10数回はやったでしょうか。

もうかなりの筋トレ状態、腕の力がなくなってきました。
途中、クラッチ板のセンターだしが悪いのかな?と何度も外しては調整

それでも入りません。

ミッションをあげてはおろし、あげてはおろし、もう限界です。

 

ちょっと冷静になろうと、ミッションを外して、クラッチ板も外します。

クラッチ板をインプットシャフトに刺してみたところ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

なんということでしょう、はまりません!!!!

 

2号車のインプットシャフト系は19.7mm つけようとしていた後期型のクラッチ板のシャフト系は18.7mmです。

「入るわけないじゃん!!!!!!!!!!!!!!」

ということで、この日は精根尽きて、元のクラッチ板とクラッチカバーを取り付けです。

 

トランスミッションは簡単にエンジンと合体しました。

1時間かけて、外した部品を元に戻して完了です。

 

調べたところ、2型の車台番号 150000~200000のうち、ミッション形状はすべて後期型ですが、156432番までは、クラッチは前期型、156433以降が後期型になるようです(涙

2号車は153000番代なので、前期型クラッチでした orz

「え~~~~~そんなことあるの~~~~~~~~」

という感じです。

2型のJA11に乗られている方は要注意です!!!!

 

とうことで、ヒカリオートの中村社長に泣きつきました~

「なかむらさん~~~~~~~アイシンのクラッチ買って!~~~~後期型のいいやつよん♪」

 

ついでに、前期型のクラッチセットをヒカリオートにて注文、
「アイシンがいいな~といったところ、エクセディしか扱ってない」とのことだったので、
「では、エクセディで」ということになりました。

 

エクセディのクラッチ、ネットでの口コミは今ひとつですが、使ってみて、本当はいいのか、何か問題があるのか、そのうちレポートします。

数日後、部品が来たよ~と連絡があったので、部品をもらいに

翌日、「よーし作業するぞ!」と意気込んであさ、カーテンを開けると雪国でしたorz

それでも、お昼頃には雪も溶けて、極寒ながら作業開始!

前半に書いた、作業をもう一度最初から繰り返します。(めんどくさい)

 

2回目とあって、約2分の1の時間で準備完了。

エクセディのクラッチをセットして、トランスミッションを合体させます。

前回の苦戦が嘘のようにスポンと入りました!!!

 

あとは、各ボルトを締め上げてゆき、外した部品を取り付けます。

ギアオイルは、規定量を入れようとしたところ、在庫切れ、

急いで近所のホームセンターで「ジェンツ」なる怪しげなギアオイルをゲットしてきました。

GL-5で乗用車OKとなっているので、多分大ジョブでしょう~

 

オイルは手抜きして、シフトレバーの穴から注ぎ込みました♪

 

最後にクラッチワイヤーを調整して完成です。

準備完了。

早速試乗です

変化は、乗った瞬間からわかりました!

全域でレスポンスがアップ!

いままで、全域で軽く滑っていたのでしょう!
最初に感じた4000~5000回転での滑りも解消!

ただ、これまでのなれたクラッチ操作だと、ガツンとつながります。

これは1週間も乗れば、なれるでしょう~

長かったクラッチ交換、2型に乗っているユーザーさん、特に要注意です!

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