トレッドの広さによってトラクションのかかり具合が変わるのか考察してみた
日曜日、オフロード備中での走行会
エンジンは相変わらず絶好調です。
最近交換したキタガワのリーフもいい仕事をしてくれて、オープンデフながら、だいたいのところはクリアできます(クリアできないところもあります・・・ニヤリ)
そんな中、ヒカリオートレーシングのチームメイトで連戦好成績をたたき出している期待のホープ(笑)JAに乗ってるJBさんに2号に乗ってもらって感想をもらう機会がありました。
「エンジンの吹けもいいし、車両が軽く感じるのはいい、ちょっと思ったのは、フロントのトラクションのかかりが悪い? ぐっと引っ張る力が弱い気がする」とのコメント。
これを聞いたからには、改善が必要です!
さて、まずは原因を探ります。
JBさんの車と2号車の比較(違ったら許して)
どちらもJA11です。
2号車
・車体形状:幌車
・リーフ:キタガワ3インチ
・ショック:プロコンプ9000
・シャックル:キタガワ中折れシャックル(純正長プラス10mm)
・パワステ:ダブルパワステ
・ワイトレ:50mm
・タイヤ:MT2 7.00
・フロントデフ:オープン
・バンプストッパー:キタガワ8の字バンプ
・ホイール:モーターファームJレボリューション-25
JBさんのJA11
・車体形状:幌車
・リーフ:キタガワ2.5インチ
・ショック:モーターファームロングショック
・シャックル:モーターファーム中折れコンペティションシャックル(純正長)
・パワステ:油圧パワステ
・ワイトレ:30mm
・タイヤ:MT2 7.00
・フロントデフ:オープン
・バンプストッパー:モーターファーム8の字バンプ
・ホイール:オリジン MUD-SR7-20
ぱっと見た感じ、大きな差はショックとワイトレ、タイヤのオフセットくらいです
まずはショックですが、プロコンプ9000は硬めのガスショック、ファームのオイルショックよりもタイヤを下に押す力は強いはずです、となると、フロントのトラクションのかかりが悪い感じがする最大の原因はトレッドの差?ということに
JBさんのJA11と我が2号車では片方25mmずつ、左右で50mm、2号車の方がトレッドが広いと言うことになります。
トレッドとは、車両における左右の車輪の中心間距離(輪距)のこと。
では、トレッドの違いによってどのような違いが出るのでしょうか?
一般的に言われているのは、トレッド幅が広ければ荷重移動量が小さく、逆に狭ければ荷重移動量が大きい、ということ。
つまり、トレッド幅を広げた場合、荷重移動が抑えられる。
荷重が乗りがたいと言う事は、初期のグリップ力の立ち上がりは遅いが、過荷重には陥りがたい、初期の反応が鈍くなるが、グリップ限界は上がるということに。
トレッドを縮めた場合、荷重移動が速くなります。
荷重が乗り易く、初期のグリップ力の立ち上がりが速い代わりに、過荷重に陥り易い。
初期の反応は鋭くなりますが、グリップ限界は下がります。
よって、トレッドが広いと、動きはダルになるけれど、ねばる足になる。
トレッドが狭いと、低速コーナーの入り口やスラロームで効く素早くトラクションが効くが、限界のグリップが下がる。
さらに、車両を旋回するとき、主に仕事をするのはフロント外側のタイヤ。
ワイトレにより、タイヤを外に出せば出すほど、ホイールベースが長くなると言うことになります。
ホイールベースの長い車は、荷重移動が小さく、短い車は荷重移動が大きくります。
つまり、ワイトレ50mm+タイヤオフセット-25によって、JBさんの車両(JA11ですよ!)よりトレッドが広い分だけ、2号車の方がホイールベースが長くなり、荷重移動が小さくなる。よって旋回時の一発目のトラクションが鈍くなると考えられるわけです。
では、結論としてどちらがトライアルに向いているのか?
トライアルは狭いコーナーをいかにクイックに曲がるかが重要な競技です。
つまり、初期のトラクションが強く、旋回する力が強い方が有利なのか、それとも初期トラクションが劣るがねばる足にするのがよいのか?
あと、トレッドが広い優位性もあります。
それは、キャンバー走行時に「怖さが薄れる!」、キャンバーに強い足になること。
ということで、直に、フロントのワイトレを神様仏様中村様(byヒカリオート)からいただいた、ネジ山の潰れた30mmワイトレを修理して、違いを試してみる予定。
さて、理論通り本当にフロントトラクションは増すのか!
乞うご期待!