ジムニーJA11にリアE-locker(電磁ロッカー)を取り付け エアロッカーのエア漏れ原因判明

           

    恥の多いジムニーライフを送って来ました。

     

    自分には、ジムニーのない生活というものが、見当つかないのです。

     

    自分は岡山の田舎に生れましたので、エアロッカーをはじめて見たのは、よほど大きくなってからでした。

    自分はコンプレッサーのスイッチを、入れて、オフして、そうしてエア漏れが、まさかそんなところから起きていたという事には全然気づかず、ただそれはエアロッカーのパッキン付近のみをただひたすらに確認し、複雑に楽しく、漏れ防止にするためには、ここさへなおせばよいものだとばかり思っていました。(人間失格 by 太宰治)

     

     

    さて、

    前回、エアロッカーのエア漏れ「もうお手上げ」ということで、その日の夜に新アイテムをポチってしまったのは言うまでもありません。


    買ってしまいました・「e-ロッカー」、電磁ロッカーとも言われている最近で回ってきたエアロッカーに並ぶデバイスです。

     

    箱にはエアロッカーと書いてありますが、電磁ロッカーです😩日本ではあり得ないですね~

    完全ロックプラスLSDになるタイプや、ロック&オープンのタイプなど大まかに2種類ありますが、私が選択したのはスイッチオフでオープンデフになるタイプです。

    普通入手にはヤフオクを使うのが一般的でしょうが、結局中国からやってくるので、今回は中国のメーカーから直接購入してみることにしました。

    中国から直接仕入れるとなると「アリババ」の出番です。

    数年前、エアロッカーを仕入れようとアカウントを作った記憶があります。

    数年ぶりにIDとパスワードを入れると、無事ログインできました。

    いろいろと見て回ります。

    数年前と大きな違いがありました、その頃は支払い方法が銀行送金かPayPalの2種類でしたが、クレジットカードが使えるようになっています!

    これならば気軽に購入できそうです。

     

    今回の狙いは、ご存じ「HF」製のEロッカーです。事前にヤフオクで仕様を確認したところ2021年モデルというのが出ているようです。

    アリババのHFのページに行きます。

    HF社の正式名称は「Wenling Haifeng Diffeential Gear Co., Ltd.」というらしく、エアロッカー、Eロッカーなどを幅広く販売しています。

    最近は知名度も上がったのか、各種展示会等にも出品しているようです。

    HF社の青い箱のエアロッカー以外にもARBのパクりの茶色の箱の製品がありますが、どうやら製造元は全てHFで、茶色の箱の品はHFの製品のOEMの様です。

    とはいえ、メーカーによってはHFより安く売っていたり????

     

    今ひとつ仕組みはわかりませんが、今回は信頼のHFから購入します。

     

    アリババの購入方法はいくつかあります。

    以前は、まずは問い合わせを行い、チャットで販売ロット数や価格、送料を確認した上で入金というスタイルでしたが、最近は普通のネット販売サイトに近づいていて、チャット不要で、ポタン一つで購入が可能なようです。

     

    ということで、HFのE-ロッカーのジムニー用「ET-208」を確認します。

    写真は2020年モデルの物で、注文するとヤフオクで見た2021年モデルが送られてくるのかが不明です。

    さらにページを見ていると「サンプル品の販売」というのがあります。

    価格は驚きの300ドル(約3万1000円)

    もうこれでしょ!オーダーボタンをクリック
    このときにはまだ支払いは行われません、」注文を確認した後、送料などが追加され支払い用のURLがメーカーより提示されます。

    これが3月21日の夕方です。

    翌日、朝9時頃には請求メールと決済用のURLが送られてきました

    それによると「業者じゃないからサンプルは売れませんm(_ _)m、調整金50ドルと送料50ドルで合計400ドルになります」(43200円)

    とのこと

     

    「まぁ、しゃーないか」とクレジットで支払いしました。

    そして2月25日、注文からまだ3日と立っていないのに、UPS(海外の運送業者)から発送完了のメールが届きました。

     

    「?」

    まだ届いてないけど、その上早すぎる???

     

    チャットで、先方の担当者に聞きます

    「UPSで、もう届いたってメールが来たんだけど、追跡番号見たら、大阪で止まってる?発送先あってるか確認して」

    「OK、わかった」

    しばらく待ちます・

    「お待たせ、おまえの住所はこれだろ」

     

    チャットに張られたUPS送り状・・・「naraken」・・

    明らかに違います。

    「No!!!!!!!!」

    「I’m in Okayama!」

    「OK確認するよ~」

    とのこと

    さらにもう一つ聞きたいことがあります。

    「僕に送ってくれたEーロッカーは2021年版かい?それとも写真の品かい?」

     

    「2021年モデルさ!」

     

     

    「OK、連絡を待つよ」

     

    とりあえず待ちます。

     

    半日ほどして、返信がありました

    「Hi!  もう送ってたよ、おまえの住所はこれだろ~」

    「OK,今度は合っているようです」

     

    「OK,到着をまつよ」

     

    チャットは終了です。

    そして・・・・なんと翌26日、我が家に到着しました。

    中国からわずか5日で到着するとは!

    世界も狭くなったものです

     

    デフを確認します。

    連絡通り、2021年モデルでした。

    (2020年モデルでは電磁石部分が2本角ですが、2021年モデルからは1本突起が出て、金具で固定するタイプに改められています。

    そうそう、危うく忘れそうになっていたのがサイドベアリングです。

    電磁ロッカー購入し、満足していました、そのためサイドベアリングの購入を忘れていました

    1個約3000円 2個6000円 急いでモノタロウで購入しました。

    そして週末、さっそく組み込もうかと思いましたが、さすがに先週末2回もデフを下ろしているので、2週連続はめんどくさい・・・次週に持ち越しです。

    先にできることだけやっておこう、とエアロッカーのコンプレッサーを外したり、電磁ロッカーの配線をしいたりしました。

    電磁ロッカーのケーブルは「赤」「青」「黒」の3本です。

    付属の配線図を見ると、赤ラインの途中にはリレーがあって、黒と青のラインでリレーを制御しているようです。

    しかし、実際の配線を見ると、どう見てもリレーが設置されている感じではありません???

    どうなってるのだろう?

     

    配線図を見ると赤はバッテリー、青はイグニッション、黒はアースとなっています。

     

    スイッチには別途配線図のシールが貼ってあって、指定のままに配線します。

    それにしてもメインハーネスの線の細いこと!

    エアロッカーのコンプレッサーのバッテリー接続の銅線は7㎜くらいありましたが、電磁ロッカーのメインの線の径は2㎜程度です。

    こんなので大丈夫かいな?

    そしてリレーはあるのか?

     

    実験してみることにしました。

    メインの赤線とアースの黒線のみを接続、配線図ではリレー制御の青線はつながずに電磁ロッカーがロックされるか?

    スイッチオン!

    ロックされました!

    どうやらリレーはなく、配線はバッテリーから直のようです。

    また、線の細さから、エアロッカーほどの大量の電流は必要ないようです。

    なので、青配線はイグニッションではなく、イルミネーションにつなぐのが正しいようです。

    赤配線をどこから取ろうか悩みました、ACCかメイン電源か、はたまたバッテリーから一本引いてきて直にとるか・・・

     

    悩んだ結果、もしトライアル競技中にエンストしても、ロックされたままの状態を維持できるバッテリーから直で引く方法に決定!さっそく配線しました。

    それにしても電磁ロッカー、配線がシンプルでいいです。

    エアロッカーはリレーやらコンプレッサーやらで配線がごちゃごちゃでしたが、電磁ロッカーはギアから1本でOK

     

    さて、時間もあるしサイドベアリングも先に圧入しとくかな♪

     

    純正デフを横に置いて、天地の長さが同じになるように慎重に左右の再度ベアリングをEロッカーに圧入します。

    OKできた!!完璧♪

    今日の作業は終了~とデフを入っていた箱に戻したその時です。

    小さな紙きれを発見・・

    中国語と英語で何やら書いてあります。

     

    スマホのgoogleレンズを駆使して翻訳します。

    –ご注意!サイドベアリングを圧入する前にリングギアを取りつけくてください–

     

    !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

    !!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!

     

    やっちまったorz

     

    そうか、そりゃそうだ・・

    電磁ロッカーは構造所、デフの羽の反対側にギア固定用の角が生えています。

    この角の部分電磁石部分を取り外さとリングギアが入りません!

     

    そして、角の部分をばらすにはサイドベアリング取り付け部分の根元にあるCリングの親玉みたいなクリップを取らなければパーツを外すことができない構造です。

    あ~あ、とにかくサイドベアリングを外さないとどうにもならん・・・・

     

    (分解するとこうなります)

    ベアリングはプレス機でカッチカチに圧入しています。

    ちょっとやそっとで外せるものではありません。

    こうなったらあれを買うしかない

     

    「ベアリングセパレーター」!

    モノタロウですぐさま購入 3050円でしたorz

     

     

    やってきました、ベアリングセパレーター。

     

    うまく外すことができれば、ベアリングは再利用が可能です。

    セパレーターをサイドベアリングの下に潜り込ませます。

     

    うまく奥まで入りません。

    どうにかベアリングを挟み、プレス機にセットします。

     

    今度はデフが太すぎて、プレス機にうまくセットできません。

    うまく固定できないまま、デフを手で押さえながらプレス機でサイドベアリングを外しにかかります。

     

    しばらく圧力をかけたころ、「ガコン」といってデフがプレス機から落ちました、落ちた重量物(Eロッカー)は右足膝にクリーンヒット!

     

    「いったぁ~~~~~~~~~~~~~~」

     

    もだえ苦しみます。

     

    膝の皿が割れたかと思いました。

    痛みをこらえながら、再びデフをプレスへセット

    ガッコン、ガッコン という音を立てながらようやくサイドベアリングは外れました。

     

    外れたサイドベアリングは圧力でぐにゃぐにゃに変形していました。

     

    享年3日 惜しまれつつ短い生涯を閉じましたorz

     

    そして週末、いよいよエアロッカーを外して電磁ロッカーを取り付けます。

     

     

    朝から準備します。

    ますは、リアのドライブシャフトを抜きます(作業工程は割愛)


    オイルも抜いて、リアデフキャリアを下ろします。

     

    そしてエアロッカーをデフキャリアから外します。

     

    前回、エア漏れ確認の時はエアロッカー本体をデフキャリアから外すことはしませんでした。

     

    電磁ロッカーを用意し、エアロッカーからリングギアを摘出します。

    リングギアのボルトを抜こうと、ボルトを触りました。

     

    「あれ???」

    ボルトはクルクルと回ります!

     

    「あれ?あれ?」

     

    リングギアのボルトは10本、すべて手で回るではありませんか!

     

    orz

     

     

    エアロッカーのリングギア、仮止めのまま、本締めするのを忘れていたようです。

     

     

     

    ねじ止め材を塗布していたため、かろうじてボルトが外れギアが破損することは逃れていたようです。

    さらに、よく観察してみると、

     

    変な力がかかったからでしょう、エアロッカーのふたを止めている2本のボルトのうち、1本が折れていて、1MM程度の隙間が空いているではありませんか!

     

    「エア漏れの原因はこれかぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」

    エアロッカーが悪いのではありませんでした。

    完全な整備不良orz

    エアロッカーはエアが漏れることで危険を教えてくれていたのです・・・・

     

     

     

    恥の多いジムニーライフを送って来ました。

    自分には、ジムニーのない生活というものが、見当つかないのです。

    (人間失格 by 太宰治)

     

    これまででも最大級の失敗・・・

     

     

    こんな状態で、よくスポラン岡山に言ったもんです。

    神様がショックを外したり、エアを漏らしたりしてくれていたのでしょう

     

    危うく走行不能、デフ破壊の危機でした

     

     

    チーーーン

     

    エア漏れの正体はわかりました。

    しかし、すでに電磁ロッカーを購入済みです。

    エアロッカーを組みなおすという手もありますが、まぁ、今回は電磁ロッカーで行きましょう。

     

     

    そんなこんなで、リングギアを電磁ロッカーに取り付けます

     

    500Nのインパクトレンチでガッチガチにリングギアを固定します。

     

    サイドベアリング(買いなおしました、3000円なり)を圧入してデフキャリアに取り付けます。

     

    配線を外に出さなければなりませんが、エアロッカーで開けた11㎜の穴がそのまま使えました。

     

     

    バックラッシュを調整し(0.8~0.15k)取り付けます。

    あとは、ドラシャを戻して、オイルを入れて、ブレーキのエア抜きをして完了(作業は割愛)

     

    リジットジャッキにかけてタイヤを浮かしたまま、電磁ロッカーをONにしてタイヤを回してみます。

     

    タイヤが1/4くらい回ったところで100%ロックされます。

    これがエアロッカーと違うところで、エアロッカーの場合、スイッチオンで瞬時にロックされますが、電磁ロッカーでは構造上、1/4くらいの遊びが出ます。

     

    この遊びが本番でどう影響してくるか?

    使ってみないとわかりません。

     

    とりあえず作業は完了。

    試乗します。

     

    オープン状態では問題なし、河原でデフロックのチェックを行います。

    スイッチオンでロックされています。

    エアロッカーのようなエア漏れも心配ありません♪

     

    難を言えば、スイッチオンの時何の音もないので、エアロッカーの時のコンプレッサーの「ブロロッロオ」音や、スイッチオフの「プシュー」といった音がないがちょっと寂しい感じです。

     

    というわけで、ようやく普通に走れる状態に戻りました。

    エンジンブロー(その前の整備不良のエアロッカー取り付け)から約5か月間かかりました・・・・

     

    長かったなぁ~

     

    いよいよトライアルシーズンも到来!

     

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