JA11ジムニーのトランスミッションをオーバーホール 出来るかな?

           

    依然として「シャ~~~~」というギア鳴りが発生しています。

    症状を整理すると

    ・アイドリング中もギア鳴りがする
    ・クラッチを切ると音が消える
    ・5速が一番うるさい

    と、こんな感じです。

    クラッチを切ると音が止まり、トランスファーがニュートラルでもギア鳴りするので、犯人はトランスミッションのどこかのベアリングに間違いありません。

    トランスミッションの修理方法選択

    修理にはいくつかの方法があります。

    1,中古のミッションに載せ替える
    2,ヤフオクでオーバーホール済みのミッションを購入、載せ替える
    3,プロにオーバーホールを依頼する
    4,自分でオーバーホールする

    さて、どうしよう・・・・

    1の中古が一番手軽で安くすみますが、なにぶん中古、変えても大して変わらない、ドナーもベアリングがへたっている可能性が大です。

    2のヤフオクのオーバーホールミッション購入、手軽ですが結構なお値段です、2号車の前期型のミッションの場合、相場は55000円くらい、プラス送料、取り外した元のミッションと交換になるのでその分の送料も必要となり6万強の出費となります。そして、さらに言うと、ただ取り替えるだけなので面白くない。

    3のプロにオーバーホールを依頼、これも費用的にも動機的にも2と同じで今ひとつ乗り気になれません。

    やはり、4の自分でオーバーホール、これでしょう。

     

    それ以外にもオファーもありました、ヒカリオートの社長に相談したところ、「後期型」ならオーバーホール済みのトランスミッションの在庫がアルヨ~とのこと

    しかし、後期型の場合はクラッチを後期に変えなくてはなりません、クラッチは1月に新品にしたばかり、ちょっと気が進みません、さらに2号車は純正の場合前期ミッションなので、出来ることならば前期ミッションのままにしておきたいところです。

    前期ミッションと後期ミッションでは、クラッチのインプットシャフトの径が異なります。

    JA11トランスミッション前期後期の違い

    前期は19.7φ、後期が18.7φです。JA11の場合たしか2型の途中から後期型のトランスミッションに変更になっています。

     

    こういった仕様変更の場合、大体後から出た方が太くなったりごつくなったりするのですが、JA11のトランスミッションのばあい、後期型の方が1mm細くなっています。

    なぜそうなったのか?知っている方、教えてください??

    さて、そんなこんなで、自分でオーナーホールすることにしました。

    トランスミッションをばらしたら、これでJA11のほぼ全てのパーツをばらした経験値を持つこととなります。

    しかし、トランスミッションはエンジンに次いでパーツ数の多いパーツです、果たしてて手に負える物なのか??

     

    幸いなことに、最近はyoutubeに様々なトランスミッションの分解解説動画がアップされています。

    兎に角、動画を見まくって予習しました。

    なんとなく、出来そうな気になってきます。

    オーバーホール用パーツの手配

    一通りの知識が付いたら、今度はパーツの購入です。

    下記の通り、購入しました。総額2万5千円くらい。

    NTNの互換ベアリングを用意すればもう少し安くなるかもしてませんが、どの品番がどれにフィットするのか情報不足のため、確実性をとって全て純正で用意しました。

    11 ベアリング 09262-20073

    20 ニードルベアリング 09263-22059

    52 ニードルベアリング 09263-30031 ×2

    8 ベアリング 09262-25094

    31 シンクロ 24431-85020 ×2

    16 ニードルベアリング 09263-30030

    2 ベアリング 09262-20126

    27 ベアリング 09262-17032

    26 ベアリング 08133-62047 ×2

    29 シール 09241-47002

    シール 24780-79001

    シール 24151-70D00

    プラグ 09250-08001

    Oリング 09280-11002

    スプリング 09388-00020

    スプリング 09440-08029

    これだけでも19点、なんせパーツ点数が多いです。

     

     

    数日後、パーツ到着の連絡、そして週末。

    土曜日から作業を開始します。

    ドナーの準備・トランスミッションの洗浄

    ヒカリオートにて前期型のトランスミッションをドナーとしてもらってきました。

    こいつをオーバーホールして、元のミッションを返却します。

    そかし、もらってきた前期トランスミッション、兎に角、泥と油でベトベトです。

    これをきれいにしなくてはなりません。

    まずはタイヤクリーナーを振りかけて、しばらく待ってみました。


    泥が溶け出してきます。

    ワイヤーブラシや歯ブラシを駆使しして、汚れをとってゆきます。

    すごい汚れでした、タイヤクリーナー1本、パーツクリーナー2本、家庭用洗剤らを使い、なんとかあらかたのどろよごれ、油汚れの撤去完了。

    さて、いよいよばらしてゆきます。

    そうそう、ミッション内のベアリング達をはずすため、150mmのギアプーラーも買いました。

    アマゾンにて1,600円也(写真は楽天)

    トランスミッションもトランスファー同様、各部署でネジの長さが異なるので、あらかじめ予習しておいたネジの分布表を用意しました。

     

    トランスミッションのオーバーホール開始

    youtubeで予習した順番で、ばらしてゆきます。

    ばらすのは順調で、特に難しいことはありませんでした。

    この時点ではまだ戦闘力100%、全く元気全開です・・・・・

     

    各ギアには向きや順番があるので、先人の言うとおりビニール紐を用意して、はずしたギアやベアリングを順番通り紐にとおしておきます。

    ヤフオクなどで売っているトランスミッションは「6カ所のベアリングと1.2速のシンクロギア、そして3カ所のオイルシールの変更」が主なメニューですが、せっかく自分でやるので、今回はニードルベアリングも交換します。

    (一部新品はプラスチックになってました、大丈夫かな?)

    (実は2カ所、ニードルベアリングの買い忘れがありました、その部分は古いニードルベアリングのままですが・・・)

     

    作業自体は、さほど難しくないのですが、何せパーツ数が多い!

     

    どこに何を入れればよいのか混乱してきたのでさらに、パーツ図を用意して、交換予定のパーツにチェックを入れて、品番を記載しました。

    この時点で戦闘力80% ちょっとやられつつあります。

     

    作業は、古いベアリングを抜いては、新しいベアリングを圧入するの繰り返しです。

    ようやく作業完了、新規で購入したパーツは全て使い終わり、古いパーツの残骸が積もっています。

    ケースの合わせ目には、今回新規購入したオイルストーンを使い、合わせ目を削ってきれいにしました。

    ケースを合体して、ボルトを締めて完了。

    思ったよりも時間がかかり、四時間くらいはやっていたと思います。

    本日の作業は終了、車両への取り付けは翌日です。

     

     

    あさ、昨日ずっとうんこ座りしていたためか、両膝がかなりの筋肉痛です

    この時点ですでに戦闘力60%

    まずは、車両からトランスミッションを降ろします。

    トランスミッションの降ろし方

    トランスミッションを降ろしには

    1,オイルを抜きます

    2,シフトレバーをはずします。

    3,トランスファーのペラシャのとランスファー側を全てはずし、トランスファーをマウントからはずしてずらします。

    4,トランスミッションtoトランスファーのペラシャを抜き取ります。

    5,トランスミッションとエンジンをつないでいるボルト&ナット4個をはずします。

    6,セルモーターとトランスミッションを切り離します(ボルト2本)

    7,トランスミッションの根元のステーをはずします。

    8,トランスミッションをはずして、落下防止?の鉄の棒をはずします

    これで車体からトランスミッションを取り外すことが出来ます。

    所要時間は1時間~1.5時間位です。

    ミッションが降りたら、今度は昨日作業したトランスミッションを差し替えます。

     

    下ろしたトランスミッションのインプットシャフトを触ってみると「ガタガタ」でした。

    どうやら少なくともインプットシャフト根元のベアリングはすでに逝っている用です。

    レリーズベアリングはまだ使用半年なので再利用します。

     

    ここでお昼休憩、厚さと疲労で戦闘力はすでに30%を切るぐらいに疲弊しています。

     

    新ミッションにレリーズベアリングを取り付けて、腹ジャッキでトランスミッションをエンジンに取り付けます。

     

    「重い・・・・・・」

     

    重いです、トランスファーほどではありませんが、それでも結構重い。

    ようやく取り付け完了。

    取り付け後のチェック、動かない!

    あとはさっきと逆の作業をするのみです。所要時間は1時間くらい

    取り付け完了、ギアオイルを入れます。

    シフトを切ってみます。

     

    1速、2速、なんかフィーリングが悪いです。

    3速・・・・・・入らない あれ????

    4速、5速、バック・・・

    3速に入りません(涙!

     

    何度も試しますが、無理のようです。

     

    兎に角、エンジンを動かしてみました(今思うと自殺行為です)

     

    めちゃめちゃ静かでした(素晴らしい)

     

    やはりギアなりの原因はトランスミッションでした。

     

    とはいえ、3速に入りません(涙

     

    もう、もうなると取り外してもう一度ばらすしかありません(涙

     

    またもや上の1~8の行程を繰り返します。

     

    ようやくミッションがおりました。

     

     

     

    この時点で戦闘力5%位です。

     

    インプットシャフトを手で回してみると回りません・・・

     

     

    ためしに古い方を回してみると、ガタガタしていますが軽く回ります。

     

    「何かおかしい・・・・・・・・・・・・・」

     

    もう一度取り合えず、ケースのお尻を開けてみました。

    その上で、インプットシャフトを手で回すと回ります。

    シンクロを動かす金具をプライヤーでひっぱてみました。

    3速に入っているような?いないような?

    もう一度、お尻のケースを戻して、シャフトを回します。

    回りません・・・・(涙

    これ以上ばらすには、ベアリングをギアプーラーではずす必要があります。

     

    しかし、この時点で戦闘力0%

    疲労困憊と精神的ショックでもう、ギアをばらす気力がありませんでしたorz

     

    取り合えず、シャワーを浴びて、コーヒーを飲んで落ち着きます

    その後「中村さぁ~~~~~~~ん、たすけて~~~~」

    その日の夕方シン・トランスミッションはヒカリオートの契約工場、エンジンを積んでもらったJsガレージの片隅にひっそりと、小さな段ボール箱に入れられて、置かれていました・・・・・

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