JA11ジムニー 夢の中で3度フロント駆動系をバラバラにしたお話
一時期収まっていたジャダーが、ここ最近再び顔を出すようになってしましました。
以前と同じ症状で、低速域、特に10キロ前後で轍を都売り抜けたときなどに激しく発生します。
ジャダーがでたら取りあえずキングピンベアリングの交換です。
モノタロウの購入履歴から、いつものやつをポチッとな・・
数日後、やってきました、キングピンベアリング。
前々回の投稿であるように、未だに走っていると定期的に異音がするので、その検査も兼ねることにします。
日曜日、朝から良い天気です。
早速フロント足回りのばらしにかかります。
ジャッキアップして、スプリングシートにウマをかけます。
最近買った、中華製のインパクトレンチ、これが値段(約5000円・バッテリーは別売りです)の割に抜群にいい仕事をしてくれます。
タイヤの装着など、インパクトで締め込んだ後に、通常100ニュートンになるようにトルクレンチで増し締めをしますが、ボルトが回ることなく「カチッ」と100Nでしまっているという音がします。
うひゅお~~~~最近の中華製はすごいなぁ
ということで、足回りをバラすのも、電動工具があれば楽々です。
ざっとした工程は下の通り。
1,ジャッキアップします
2,タイヤをはずします。
3,(付けていれば)ワイドトレッドスペーサーをはずします。
4,フリーホイーツハブの頭のM10のボルト6個をはずし、頭を外します
5,cリングを外し、6本のボルトを外し、フリーホイーツハブの本体をはずします。
6,ブレーキローターをはずします。(フリーホイールハブやローターは、ナックルに付けたままでもキングピンベアリングの交換は可能ですが、はずした方がパーツ重量が軽くなり作業しやすくなります。)
7,ナックルからステアリングロッドをはずします。タイロッドエンドプーラーがあるとはずしやすいです。ない場合はボルトをはずしてハンマーでど突きます。
8,ブレーキキャリパーをはずします。
9,ナックルの後のカバーをはずします。
10,キングピンを上下はずします。
これでナックルがホーシングから分離します。
ベアリングが出てきました。
多少ガタが出てきているようです。
新しいベアリングにガタはありません。
よくよく見ると、新しいベアリングの頭の部分が旧品と異なっています。
なにか対策されたのかな?
新しいベアリングにたっぷりとグリスをねじ込んで準備完了。
ちなみに前々回の投稿で、異音の原因、もしかするとフロントドライブシャフトのCVジョイントかもしれないと書きましたが、CVジョイント、実際に点検してみたところ全くの無傷でした(よかった)
このドライブシャフトトレイルギアの強化シャフトですが、最近値段が高騰していて
僕が買ったときは66800円でしたが、最近はヤフオクでも10万円以上します・・・
何もかも高くなるなぁ~~~
とにかく高額商品が壊れていなくて一安心です。
しかし、異音の原因はわからすのままです。
左右のキングピンベアリング交換完了。
元に戻します。
そうそう、このとき、もう一カ所ジャダー対策を行いました。
JA11のジャダーの原因として、ステアリングロッドのナックルへの締め込み不足があるようです。
JA11のステアリングロッドとナックルの連結は「王冠」のような形のナットで締め込んで、最後にピンで固定するのですが、このピンの位置に王冠の凹の部分を合わせなければならないため、若干の緩みが発生すると・・・
そこで、HRAの花形トライアラーHさんに教えてもらった「ハードロックナット」を使ってステアリングロッドをナックルに締め込みます。サイズはM12 ピッチは1.25です。
さきにステアリングロッドのブーツを新品に替えて、中にグリスを注ぎ込みます。
ハードロックナットは凹凸になった2個のナットの組み合わせで、先に凸側のナットでこれでもかというくらい締め込みます。
ここもインパクトレンチで思いっきり締め込みました。
これ以上ないくらい締め込んだら、凹型の蓋のナットを締め込みます。
これにより、下の凸の部分がカシメられて抜けなくなるという物、これで王冠から卒業です。見た目もなかなかグッドです。
作業完了。
そうそう、ついでにこれまで取り付けていた偏心キングピンから純正のキングピンに戻しました。
ポジキャンを付けていましたが、ハミタイがひどくて追加でつけたオバフェンがあまりにかっこ悪く、ネガキャンにしても今ひとつ効果が感じられなかったので、もういいかな~~と
ジャダーが治ったか試運転です。
まだ少しジャダーが発生しますが、大分改善された感じです。
数日後、ジャダーが改善されたので、兵庫県の青垣で開催される「下剋上トライアル」に参加しました。
下剋上トライアル、最近どんどん出場車両が増えているようです。
クラスが「下剋上クラス」と「難クラス」の2つとシンプルで、下剋上クラスの場合「デフあり」とか「屋根はずし」などで細かくハンデが付きます。
コースはチャイナカップほど危険(?)ではないので割と気軽に出走できます。
で、兵庫県の青垣に朝6時30分にエントリーするには家を4時に出なければなりません。
今回ヒカリオートレーシングからは僕を含め3名出走。
結果は惨敗orzでしたが・・・・・
この日、台風がちかずいていたので、高速道路が封鎖されては大変と、表彰式を待たずに帰路につきました。
高速に乗る少し前でしょうか・・・
突然ジャダーとも違う強烈なブレと振動が2号車を襲いました!!!!!
何じゃぁ~~~~~~~~
とにかく路肩に止めて車の下に潜り込みます。
原因はすぐにわかりました。
リアの、プロペラシャフトとトランスファー間のボルトが緩んでグスグスになっています!!!
いつから!?
よくこれで、トライアル出来たなぁ~というか、高速こわ~~~~
症状が出たのが下道で良かったです。
高速でこんなことが起きたら悲劇です。
という事でボルトを締め直して修理完了。。。
謎の異音もこのペラシャから来てたのかなぁ???
この日は、無事家に帰ることが出来ました。
翌週、ヒカリオートの練習走行会に参加、場所はオフロード備中です。
キングピンベアルングも変えて、ペラシャも締め直して、ステアリングロッドも締め上げて、、、今現在悪いとことはどこもないはずです。
そんな中、事件は突然起こりました。
結構急な斜面からエンブレを効かせながら降りていたそのときです。
突然、「グワッシャン」という大きな音がして、それ以降、走ると定期的に「ガッチャン」という確実に何かが壊れた音がします。
さらに症状としては。LOの状態で2駆にすると、フロントがロックして前に進みません。
4駆にすると、すごい音と共に進みます。
フロントのハブをフリーにすると何事もなかったのごとく動きます。
多分、フロントデフのリングギアが逝ったな・・・・・・・
この日は走行会を早引けして帰宅
翌日、「中村さーーーーーーん」フロントデフありますか?
「あるよ」
相変わらず心強い!
ということで、ドナーをゲットしました。
週末です。
フロントをジャッキアップしてスプリングシートにウマをかけます。
あれ、なんかデジャブー・・・・・・・・・・・・
とにかく、上の行程でフロント駆動系をバラします。
今度はちゃんとオイルも抜きます。
このオイル数ヶ月前にワコーズの高級オイルを入れたばかりなのですが、明らかに鉄粉が混ざっています(涙
フロントデフをはずそうと引っ張ると、・・・外れない
どうやらデフのバックラッシュを調節するアジャストスクリューがつっかえているようです。
10分間くらい、こねくり回しているとようやく外れました!
じゃーん
リングキア死亡です。
予想通りの原因でした。
リングギア以外には破損もなく、再利用できそうです。
ドナーからオープンデフを外し、電磁ロッカー用に再利用します。
電磁ロッカーからリングギアをはずすには、ギア歯側のベアリングをはずす必要がありますが、この部分、余白が少なく十中八九ベアリングが破損します。
案の定はずすと破損しました。
リングギアをドナーの物と交換します。
問題はデフケースです。
電磁ロッカーをちゃんと回すにはピニオンを削ったり、配線用の穴を開けたりと結構な加工が必要となります。
試しにこれまでの、加工済みのケースで使えないかなぁ~と加工済みのケースにデフを組み付けてみます。
仮止めではきちんと回りますが、デフを本締めするとギアが干渉して回らなくなります。
小一時間、格闘して諦めました。
ドナーのケースを加工したらちゃんと回るかなぁ???
仕方なく、ますは配線用の11mmの穴を開けて、ピニオンの角を暗いんだーで削り落とします。
電磁ロッカー用の加工は完了、組み付けてみます。
なんと言うことでしょう!本締めしても普通に回ります。。。。
時間の無駄でした、最初っからドナーの部品を全て使えば結構すぐに作業が終わっていました。
とにかくギアが引っかからないことを確認して、バックラッシュをとります。
こんなもんかな?
バックラッシュOKです。
デフをフロントホーシングに組み付けて、あとは、つい先日やったばかりの作業をオウムのように繰り返します。
やっと終わった。。。。
後はオイルを入れるのみです。
今回は激安トヨタ純正ハイポイドLSDギアオイルです。(涙
ひととおり作業が完了したので、電磁ロッカーの配線をつないで試乗に出ます。
快調そのものです。
異音も全くありません。
ここ1ヶ月くらい悩まされていた異音も消えました。
多分ですが、最初に異音が発生したとき、すでにフロントのリングギアが破損していたのではないかと思われます。
2回目の再起府のになったときは、破損した金属片をかんでしまい、さらに大きく破損したのでは?
その証拠に、リングギアには2カ所破損箇所(大きいのと小さいの)がありました。
いろいろとありましたが、ようやく修理完了です。
近所の河原で走行チェックを行います。
河原で4駆のLOに入れて走ります。
リア電磁ロッカーON、OKです
フロント電磁ロッカーON・・・・・・・・・・・
あれ????
なんかロックしていないような気がします。
急いで帰って、フロントをジャッキアップしてロックをONにした状態でタイヤを回してみます。
オープンデフのままです・・・・・
なんでじゃ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
翌週、土曜日、翌日曜日が雨の予報なので急いで作業を始めます。
念のため、デフを開ける前にケーブルに電源が来ているかチェッカーで確認します。
赤いランプがちかっと光ります。
車体側の電源は問題ないようです。
まずはジャッキアップ・・・・
なんだか、同じ夢を何度もぐるぐる見ているような気がします。
上の行程でフロントの足回りをバラし、フロントデフを取り出します。
電磁ロッカーはエアロッカーと違い、構造が簡単なので、動かないとしたら断線や接触不良などしか考えられません。
しかし、残念なことに確認するためには1度デフをはずさなくてはどうにもなりません。
出てきました・・・
デフ玉です。
単品にして、配線に繋ぎ動作チェックを行います。
動いていません。。。
配線は繋がっているようです。
配線をいじってもう一度電源に接続し作動チェックします
動きません??
何故???
原因不明なので、ケースからで附をはずし、電磁ロッカー単体にして電源につないでみます。
すると、なんと言うことでしょう!正常に動きます???
その後、何度試しても正常に動きます。
電磁石部分の根本の配線から銅線が露出していたのでコーキングで塞いで絶縁しました。
ケースに戻してテストします。
正常に動きます????
治った・・けど、不具合の原因不明orz
げっそりしながら、デフをホーシングに戻したのは言うまでもありません。
特筆すべきは3度目の作業の早さ!
2回目で作業完了まで朝8時から15時までかかっていた物が、8時に始めて11時には完了しました。
作業に一瞬の隙も躊躇もありません。
デフ抜きタイムアタックがあったら、おそらく上位を狙えるでしょう(笑
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